野球観戦で訪れたい世界の野球大国〜アメリカ編〜


 

日本のプロ野球もいいですが、本当の野球通なら、世界の野球を肌で感じておきたいもの。もちろん、世界にはそれぞれ独特のプレースタイルがあり、それを見ているだけで面白いものですし、さらに、様々な学びを得てこれを日本の野球業界に活かすことすらできるわけです。それでは、日本野球界の発展にもつながるかもしれない世界の野球観戦の旅に出かけましょう。定番の国から意外かもしれない国まで勢ぞろいです。

 

アメリカ(メジャーリーグ)

 

まずは定番中の定番、アメリカからご紹介します。アメリカを代表する国技の一つが、アメリカンフットボールやバスケットボールと並んで野球です。メジャーリーグの存在感は言わずと知れた世界トップクラス。世界各国の野球少年がメジャーリーグでのプレイを夢見て、日々の練習に励みます。このメジャーリーグが大リーグと呼ばれる語源は知っていますか?日本人からすると大リーグという名称はかなり一般的で…そしていかにも日本人が考案した名前といった雰囲気です。

 

例えば、アメリカと「スケールの大きさ」を連想して「大」とつけたのでしょうか?いえいえ、そんな適当な流れではありません。もうちょっとだけ、理論的な経緯があります。英語でメジャーリーグはBig leagueとも呼ばれます。そうお気付きの通り、この「Big」を直訳した結果が大リーグなのです。あまりにも安直といえばそれまでですが、この名称の親しみやすさはなんだかピカイチだと思いませんか?ここでクイズです。メジャーリーグの最多優勝記録を持つのはどこのチームでしょうか?気になる答えは…ニューヨーク・ヤンキースです。実に今まで27回も優勝を飾っています。

 

アメリカの野球の起源

 

このように野球好きにとってはなくてはならないメジャーリーグですが…そもそもアメリカの野球の起源とは?1850年代後半になって、ニューヨークスタイルの野球が南北戦争をきっかけとしてアメリカの北東部を中心に普及しました。アマチュアの全米野球選手権協会ができ、これが最も活発な時には400以上のチームがこれに参加していました。今のメジャーリーグからは考えられないチーム数ですが、アマチュアであることを考えるとアメリカ各地でチームができればそれくらいの数は造作無く達することが予想されます。

 

世界の野球業界を牽引するメジャーリーグですが…必ずしも順風満帆な歴史を辿ってきた訳ではありません。例えば、点数が全然入らなくなったデッドボール時代をご存知でしょうか?これは、実際に体にボールが当たるデッドボールが続出した…という訳ではありません。むしろ、ボールそのものの性質の話です。1900〜1919年の間は、点数が明らかに低くなりました。その理由はボールにあり。容易に緩む、さらに、投げるほどにどんどんと糸がほつれる。そんなボールであったために飛距離が出なかったのです。さらに当時はホームランボールであっても投げ返さなければならず、ゆえに、古いままのボールがずっと使用され、どんどんと飛びづらい状況に拍車がかかっていました。

 

ボールが飛ぶようになった訳

 

では…このような飛ばない球デッドボールの呪いはどのようにして溶けていったのか。それとも、現代にすら深くこびり付いているのでしょうか?事態が大きく変わったのは1920年8月16日のことです。クリーブランド・インディアンスのレイ・チャップマンが、打席に立ち…そしてなんと、頭にボールが直撃し、これの数時間後には命を落としてしまいました。なんと、当時はヘルメットを被らずに野球がプレイされていたのです。人間は過去から学ぶ生き物。このように命を落とす人が出て初めてヘルメットの着用が採用されました。これが皮肉にも、ボールの飛びを助けることになります。少し立ち返って考えてみましょう。当時、打者にボールが直撃する事故は多発していました。それはボール古さにあります。古く汚れていることで見えづらく、しかも不規則な形のせいで予測できない変化をすることで、打者は簡単に避けることができませんでした。そして、危険回避の観点から、ボールを新しく入れ替えることに。この結果、飛距離が伸びたのです。先ほどのデッドボール時代と対比して、この後の時代はライブボール時代と呼ばれています。これと同じ年に、野球界を賑わす大事な変化が。それが、ボストン・レッドソックスからニューヨーク・ヤンキースへのベーブ・ルースの移籍です。黄金時代がこのようにして花開いたのでした。